ヲサム旅日記

2日目 その4






しばらくすると、駐在さんとその島の方が迎えに来てくれた。お名前は栗本さんという。島を離れてからわかった事だが、この栗本さん、島では、いや島だけではなく伊豆諸島ではかなりの有名な方(実力者)だそうである。

あしたば採り
栗本さんの車にていざ出発。車中で島のことを色々お聞きした。その中で島の名産の一つである「あしたば」の話になった。

この「あしたば」、本来は八丈島の名産らしいが、この御蔵島でも採れるらしく、もっといえばそこら辺ではえているらしい。すると、車を止めて、そのあしたばを紹介してくれた。
まさしく道端にわんさかはえていた。正直、ワタクシは初めてその存在を知ったのだが、フジウラさんやコバヤシ夫妻は知っていたようである。このあしたば、独特の苦味を持つせりかの植物で近頃、ビタミンたっぷりの、健康野菜として注目されている。テレビでも紹介していた。ちょっとかじってみたがやはり苦い。でもこの苦さがまた良いのであろう。

さらに車にて進み目的地南郷に向かう。車中、また話に花が咲く。現東京都知事石原慎太郎氏や元都知事の青島幸男氏の話になった。彼らはよくこの御蔵島に遊びに来ては島の美味しいモノを食べて帰ったそうである。

あしたばかゆなどをよく食べたそうであるが、中でも面白かったのが、我々が向かっている南郷地区の「水」で作ったインスタントラーメンには感嘆したそうである。単なるインスタントラーメンであるが、そこの水を使うと全然味が違うそうである。その水が飲めるという。ちょっとした楽しみであった。

到着した所は南郷地区、「南郷山荘」。栗本さんの所有する建物。昔はこの地区にも人々が生活をしていたそうである。その際に生活していた家だそうである。今では、住まいを今の港側にうつし民宿を経営しているそうである。そしてこの南郷山荘に石原さんや青島さんを御招きしているそうである。中には囲炉裏がありいかにも、というたたずまい。
雨の南郷山荘

囲炉裏にて
畳のつくりで、今は御客さん用としており、栗本さんの元にご友人や知人の方がこの南郷山荘をしばらく貸してくれとお願いしてくるそうである。本当に静かな場所でのーんびりできそうだ。貸してくれと言ってくるのも分かる気がする。
こんな静かなところでも夏の夕刻は大変な事になるという。というのもカツオドリが大群のようにやってきてこの南郷山荘にぶち当たってくるそうである。理由としては明かりに飛びこんでくるようであるが、それはそれはものすごい数が飛んでくるそうである。

基本的には食しないそうであるが、たまに食べる時があるらしく、このカツオドリの肉で作ったライスカレー(カレーライス、ご本人の表現で微妙に異なるかも???)は絶品だそうで、石原都知事も何杯もおかわりをしたとのこと。島の方々は正月には決まって食べるとか。文章では中々うまく表現できないが、話を聞いていただけでヨダレが出るくらい美味しそうなお話をしてくれた。食べたい・・・・。





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