ベチュニア

ベランダにある花鉢のひとつを雑草専用にした。「雑草」というのは失礼な言い方で、こちらが先方のお名前を存じないだけである。

他の鉢に見知らぬ草の芽が生えてくるので抜くわけだが、これもひとつの命であるから捨てるのはしのびなく「雑草専用」の鉢に投げ込んでおく。手入れはしないのに、案外きれいな花をつけたりする。

この夏はその鉢に小さな朝顔のような花がついた。茎が鉢の外まで垂れているその姿はどうやらベチュニアの仲間らしい。

花草の本でベチュニアを調べると「枯葉はまめに取るように」と書いてある。咲いているそばから古い葉や茎が枯れて絡み付き、それが病気やカビの原因になる。基本的には丈夫だが手間を怠ると腐敗が始まる花だ。

いい加減に世話していたので花屋で買ってきたベチュニアは徐々に弱ってしまったが、雑草鉢の野生のベチュニアは立派に夏の盛りを迎えている。

(2001年7月4日)




ベチュニア
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