クミン

キャラウェイはとりあえず使えたので次はクミンだ。こっちのほうがわかりやすい。カレーにしよう。

週半ばであまり時間が取れないから、とりあえず基礎となるカレーペーストだけ作る。現地では「カレー」と呼ばず、正しい名前があるのかもしれないがそれは知らない。 いまは勉強中なので極力シンプルなレシピにする。スパイスを「一種類づつ使う」のがテーマだ。

材料はタマネギ5個、トマト2個、クミン小匙1.5杯、サラダ油100cc。てんぷらができそうな量だ。インド料理は油を大量に使うのである。本来はギー(水牛/山羊乳から採る油脂)なので「気分だけでも」とバターを一塊入れる。

カレーに失敗は少ないが、気を抜くと焦がしてしまうことがある。焦がす理由は×火が強い×鍋が薄い×油が少ない×掻き混ぜが足りない、のいずれかだろう。 というわけで弱火にできるコンロと厚底の鍋を用意した。

インド料理の本を読むとクミンは「スターター」スパイスのひとつとされている。スターターとは料理を始めるときに油の中に入れておくものだ。それも熱くなってから入れるのではなく、鍋に油と一緒に入れて加熱を始めるのである。

ざぶざぶの油の中にクミンの種を入れる。火にかけてしばらく置くとクミンのまわりに泡が立ってくるから、そこでみじん切りにしたタマネギを入れる。少し炒めてから弱火で1時間以上炒る。途中まではフタをしても良いが最後は水分をとばすためにフタを取る。このあたりになるとちょっと油断すると焦げそうになる。クミンの刺激香と甘くなりはじめたタマネギの良い匂いが漂いはじめる。

タマネギが茶色のペースト状になったらトマトを加え、さらに20分ほど炒って、できあがり。粗熱が取れるまで置いて冷蔵庫で保存する。今日作ったペーストには塩も入っておらず、いま食えるものではない。これは「材料のひとつ」なので、最終的にカレーに仕立てるときに他のスパイスも加えることになる。

ちょうど家人が外出していたので、ちょうどよい留守番の暇つぶしになった。クミンとタマネギを炒める間、大きな音でレッドツェッペリンをかけた。ハードロックを聞きながら作ると、カレーがもっと美味くなるような気がする。


(2001年7月26日)




シソ科とセリ科の特徴 
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シソ科とセリ科の植物の違いが図解してあります。
キャラウェイやクミンはセリ科だそうです。




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