参宮橋

山手線の西南側の土地には起伏が多い。小田急線沿線も例外ではなく、JR病院のあたりでは線路と道路の高さは同じなのに、すぐ近くの南新宿駅では線路は道路よりかなり高い位置になる。これは局所的に谷になっているせいだが、おおまかな傾向としては土地のほうがどんどん高くなっていき、線路は(電車が通るからそう傾斜をつけることもできず)道路より低い場所を這うことになる。

その落差が大きく出ているのが参宮橋駅だ。甲州街道方面から西参道を登ってきて参宮橋を越えると、そこには駅の入口しか見えない。この駅のプラットフォームは谷底にある。

まるで都会の駅とは思えない地形である。山奥の駅のように駅がいちばん低い位置にあって、そこから左右に広がる坂道を登っていくと道はアップダウンを繰り返しながら枝分かれしていき、その途中に商店がぽつぽつと立ち並ぶ。

この地形が参宮橋に独特の表情を与えている。周囲は神宮の杜であり代々木公園である。緑は深い。すぐ近くにオペラシティが見える大都会の中心でありながら、参宮橋にはどこか長閑(のどか)な雰囲気が漂っている。

目立つものは花屋、八百屋、エスニック料理。なぜか南新宿にはひとつも魚屋がなく、参宮橋にも一軒しかない。まともな魚を買うのにデパートに行かなければならない、というのがこのあたりの悩みだ。

(2001年7月11日)




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