インドシナ半島を旅する者にとってバンコクは不可避の通過点である。 |
バンコク空港について入国管理の列に並んでいると、不思議な大荷物を抱えた日本人女性二人と一
緒になった。アジアのあちこちのお土産のようだが、かなりの量だ。 聞くともう3ヵ月旅をしているという。「インドネシアの海に突き出した町『パダ ンガラン』がよかった」などという話をする。二人とも大学三年というが旅に関し てはよほどすれっからしらしく、ずいぶん珍しいところを訪れた様子である。 なりゆきでカオサンまで一緒のタクシーをシェアしたが、むこうのほうがよほど旅 慣れていた。 |
タクシー代は空港から225B(675円/空港代50B含む)。ホテルは前回と同じサイアム
オリエンタルで、同じ値段の部屋だが今回は505号室。違いはというと、掲示条
件どおり「シャワーは水しか出ない」。前回はなにかの間違いか。それとも安い部屋が満室で、ひ
とつ上のクラスを使わせてくれたのだろうか。 |
ミャンマーの「竪琴」や未現像フィルムなどを街角の店から送る。このあたりカオ
サンはすこぶる便利である。国際便の発送もできるし、そのための箱や荷造りテー
プなども簡単に手に入る。 |
カオサンのタイ式マッサージに行く。1時間200B(600円)、パッポンあたりよりずいぶん安
い。チップも要求されない(どうせ誰も払わない)が、その分手抜きもされる。 |
「故郷とバンコクとどちらがいい?」 「どちらもよくないわ、金だけよ」 |
マッサージ嬢たちが手を動かしながら話している会話のはしばしに「ソンクラーン
」という単語が聞こえる。タイ正月を前にして彼女たちもホームシックになってい
るのか。 |
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