Solo
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駅の割引広告につられて適当にホテルに行き、
テラスの長椅子で南国の滞在を愉しむ。

ソロ駅 ソロ駅は小さな田舎の駅。改札口のところに横断幕がある。よく見るとホテルの広告で「いまなら30%オフ」と書いてあった。

とくに心当たりもないので、とりあえずそのDANA Hotelへ行く。駅員が輪タク乗り場まで案内するのでずいぶん親切だなと思ったら、短い距離だったのに6,000rp(85円)の前払い。インドネシアの「官」はボることばかり考えているようだ。

ホテルの部屋は平屋の離れで、ACBT(エアコンバスタブ)冷蔵庫付き。一部屋ごとに玄関があって、ドアの前にテラスがある。母屋と部屋の間は中庭になっていて南国の樹木が鬱蒼と茂っている。

枝々に鳥篭など下げてあって、雰囲気は申し分ない。テラスの長椅子に座っていると金持ちの邸宅にでもいるような気分だ。30%オフのディスカウント中なので、この部屋が70,000rp(994円)++である。


部屋から中庭を見る とりあえずあたりを散策する。

日本レストラン「NIKKO」がある。スウェンセンのアイスクリームがある。日本語で書かれた「いらっしゃいませ」の立て看板がある。やたらとMONEY CHANGERがある。

ここは観光地だ。

インドネシア陸軍の建物にぶつかったのでそれを回り込んでいったら、かなり大きな敷地で、もう一度引き返して歩くのが面倒になった。
ちょうど輪タクが通りかかったので市場まで乗る。

2,000rpという言い値を1,500rpにまけさせる。聞き覚えで「スリブ リマラトゥス(1500)」と言ってみたのが通じたので、すこぶるゴキゲンになる。


輪タクと呼んでいるのは「自転車で引く人力車」だ。インドネシアでベチャ、ベトナムでシクロ、マレーシアではトライショーという。

トライショーというように車輪は3つある。土地によっていろんな形式があって、人力車のように自転車が前、座席は後部というのが多いが、ソロのは人の乗る座席が前にあって自転車が後ろから押すタイプだ。腰掛けた状態で前の見晴らしがいいから、客にとっては気分がよい。

またソロという町が小さくて、こういう乗り物で行くのにちょうどよい大きさなのである。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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