Solo
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雨のブンガワンソロは泥の流れ。
兵士の銅像にインドネシア戦勝の誇りを見る。

ソロといえば「ブンガワンソロ」である。町中を流れていると思っていたが、かなり離れたところにあるらしい。

あいにくの雨の中、ソロ川を見に行く。ホテルの前の道は中央分離帯があって、それぞれ一方通行だ。とてもわかりやすいのだが、方向を間違えたら大変である。ホテルのフロントにソロ川の方向を聞き、そこへ行くバスが前の道を通ることを確認してバスを待つ。


ソロ川にかかる橋 乗合バスの価格は300rp(4円)。雨のせいで視界が悪く、目を凝らしていたのだが、ソロ川を渡る橋を過ぎてしまう。

次の停留所から歩いて帰るが、なかなか強い雨だ。川も泥水になっているし、遠くは煙っている。期待していた清流とはだいぶ景色が違う。来てみればさほどでもなしブンガワンソロ、こんなもんかなあと傘をさしたままそのあたりを歩き回る。雨のせいで緑が濃くなって、森の匂いが強い。

水門があった。古い石の建物の端までいくと川の中程まで身を乗り出すことができる。水量の増えた川はそれなりに美しく見えないこともない。

が、「ぶんがわんーそろー きよきなーがれえー」といった風景ではまったくない。ちょっとがっかりしてもとの道まで帰る。

川の周辺は公園のようになっていて、アスファルトの小道以外はすべて緑だ。その小道をときおり自転車やバイクが通る。輪タクも通る。

強い雨の中の輪タクはみじめである。いちおう幌はあるのだが、客も自転車漕ぎもずぶ濡れになっていた。あれなら傘を差して歩いたほうがましだ。


兵士の像 広場があって、まんなかに銅像が建っている。近寄ってみると兵士の像だ。独立50周年と書いた説明がある。「どこから」独立したというのだ。

雨中なので他に見物客もいない。傘を差した日本人と戦勝国の像はしばらく見つめ合っていた。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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