ふじうら旅日記

3日目 その1






御蔵島との別れ。
たった一日泊っただけなのに ほんとうに懐かしい。

5月18日(土) 御蔵島-八丈島

5時15分ロビー集合ということだったが、5時に電話のベルがなった。窓の外 を見るともう船は桟橋に近付いている。港に着いたらすぐ出ていくのだから、 この光景はけっこう人をあわてさせる。急いで荷物を持って出発。

昨日もお世話になった船着き場の事務所で乗船手続き。釣りの三人は八丈へは行 かず、昼までこの島で釣って、帰り船で東京へ戻るという。「釣り人が少なくて 気分いいですよ」らしい。

船からは多くの人が下りてくる。100人を超えるだろうか。外国人も多いし、 重い大荷物を持った人も多い。これはイルカ効果だろうか。

駐在さんとクリモトさんに握手。本当にお世話になりました。荷物を置いて再び デッキに戻る。桟橋に手を振り見送ってくれる人がいて、船の出発はとても 情緒深いものになった。

クリモトさんがこちらを見ながら手を口のところにあてて、杯を傾ける手付 きをされた。「仕事も終わったしこれから一杯飲むってこと?」いや、「今度は 一緒に飲もう」という意味だろう。きっと。そうであってほしい。

「楽しかったねえ」 「まだ目的地に着いてないんだけどね」 と笑いあう。みんな「もう一度この島に来たいな」と思っている。そのときは 山荘に泊めてもらってカツオドリのカレーを食べたいものだと。

2等船室は昨日とまったく同じ場所が空いていた。この船は一度東京へ行って 戻ってきたのだ。ちょっと不思議な感じがする。

周りの乗客にはお揃いのベストとバッグを持った団体が乗り込んでいる。釣りの グループらしい。まだ6時前なのでふたたび消灯。すぐに寝てしまう。





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