ふじうら視線

八丈島篇

ふじうら視線

二回目は「小さなサラタビ」にしました。




サラタビの二回目は「小さなサラタビ」として八丈島です。「案外普通のところへ行くんだなあ」と思われる方も多いかもしれませんね。ヲサム君の周囲でも「次はどんなヘンなところへ行くんだ?」という期待が大きかったらしく、ちょっとプレッシャーになっている様子もありました。

私たち二人も「サラタビは人の行かないところに行かなければならないんじゃないだろうか」という思いにとらわれていて、なかなか行き先が決まりませんでした。一時「いまだからニューヨーク!」という企画が盛り上がって、決まりそうでもあったのですが、結局は中断しました。

そのうちに渋谷区の施設が新島にあることを発見して、それが非常に安価だったので「船で伊豆七島へ」という案が対象になりました。そのころもまだ「これはサラタビとは別に行こうか」などとみみっちい思いを持っていたのですが、あるとき「普通のサラリーマンにもできそうで、なかなかできない旅こそサラタビでは?」という声を聞きました。その声を発したのは私の家人です。たまにはいいことを言うこともあります。

そうかそうか。そういえばこういうのもひとつのサラタビかもなあ、とケツダンしたわけです。

さてどの島にしよう。とりあえず行ったことのない八丈島へ行こう。八丈へ行ったこともないうちに父島母島と言うこともないだろう。ということで、行き先は八丈島、木曜の夜10時の船のいちばん安い席で雑魚寝で行き、金曜ゆっくりし、土曜は釣りでもして、日曜の飛行機で帰ってくるという計画を立てました。これなら金曜だけ休めば良く、気分的には木曜から日曜まで四日間遊んだ気になれる行程です。

この計画をブータンで知り合ったコバヤシ夫妻に話したら「一緒に行きましょう!」と盛り上がって、楽しい四人旅になりました。コバヤシ夫妻は二人とも働いているのでまさにサラタビ四人組です。(この原稿は出発前に書いています。いま火曜なので、出発2日前)

はじめのうちはヲサム君も元気で「いつも練習できないサックスを持っていって島で吹こう」なんて言っていたのですが、この旅の準備をしている間ずーっと忙しくて「腑抜け〜」になったらしく、ただただ「なにもしない」ということになりそうです。

宿は、私の囲碁の仲間のオオクボさんから「サラリーマン時代に同僚だった男が、脱サラして八丈島でペンションを経営しているからそこに泊らないか」という紹介をしてもらって、もちろんそこにお世話になることにしました。

これで宿も(元)サラリーマンつながりになって、まさにサラタビそのものです。

ブータンはコストやスケジュール的にもちょっと大変でしたが、この小さなサラタビは誰にできるサラリーマンの旅としてご紹介しようと思います。では、行ってきます!





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