淀橋

「淀橋」は由緒正しい名称だ。新宿駅ができたのは明治18年のことだが、それ以来ずっと新宿駅の住所は「淀橋町」または「淀橋区」であった。

新宿区になったのは昭和22年。四谷区/牛込区/淀橋区の三区が合併して新宿区になったのである。当然ながらより古い地名である牛込の住民からは反撥の声があがったという。

新宿は「宿」だからもともと市外である。江戸府内とは四谷の大木戸門までであった。市内と市外をまとめてしまい新興の名を冠したのだから、かなり大胆な合併であったといえよう。

淀橋の名は淀橋浄水場(いまでは都庁になった)、淀橋警察所、淀橋市場などに残った。柏木から角筈までの広い地域に淀橋という名を持つ地名が点在している。新宿から中野にかけて、この地域を代表する名称は「淀橋」だったのである。

ということは「ヨドバシカメラ」という名前は、実はかなりの名跡なのであるンだなぁ。

(2001年7月23日)




淀橋区地図
関係ページへ

昭和16年の淀橋区の地図。
西が上に描かれているのは江戸地図の伝統(富士山を背景にする)に従ったものか?




表紙へ
表紙
BBSへ
BBS
目次へ
目次
地図へ
地図
前へ
前へ
次へ
次へ