Bangkok
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タイ料理のオイスターサラダが非常に辛く
それがじわじわと効いてくる。

そろそろ昼飯も食べたい時刻だ。とりあえずあたりを散歩する。

安航空券屋があった。ミャンマー往復6000B(18,000円)、チェンマイ片道1650B(4,950円)、ビザの取得代行500B(1,500円)。VISAカードが使える。

明後日の朝のヤンゴン行きとミャンマーのビザの手配を頼んでおく。今回の旅ではバンコクはトランジットなので、2泊もすれば十分である。


Burrys Barの看板娘 近くのBurrys Barでシンハ80B(240円)2杯とスパイシーオイスターサラダ90B(270円)を食べる。

このオイスターサラダが辛かった。グリーンやレッドの香辛料がいっぱいだ。外国人向きの店だと油断して頼んだのだがしっかりと辛く、油汗をかきながら食べる。

この店の客引きは女学生風の女の子で白いブラウスを着て一日中ニコニコしながら通りで客をつかまえている。娘だとあなどってはいけない。可愛い顔をした客引きのプロである。

コインランドリーがあって、WASH(洗)、DRY(乾)それぞれ5B(15円)だ。石鹸は別に買う。硬貨を直接は使えない機械で、カオサンパレスのフロントでトークンを買う仕組み。昼頃なので洗濯待ち行列が長い。

機械は数台あるが、一人が洗い始めるとしばらくは空かないからそのへんでぶらぶら待っている。部屋に帰っても居心地はよくないし、外のほうがおもしろい。

待っている間にインチキの身分証明書屋を冷やかす。身分証明書には国際学生証と国際ジャーナリストがあって、ジャーナリストのほうにはカメラマンと記者があった。こんな物を持っていてとがめられたらよけい面倒なことになりそうだ。50B(150円)という冗談商品のような価格である。

WASHはすませたのだが、DRYが空いていなかったので、部屋へ持って帰って干す。ひさしぶりで持参のロープが役立った。


Burrys Barでビールを飲んでいる間、洗濯機が空くのを待っている間、妙な安心感がある。周りにいる連中がみんな自分と同じような異邦人だからだろうか。

ここには「なぜ旅をするか」を聞く人はいない。一人旅の緊張がここにはない。全員が旅人の町。時間がちょっと止ったような安堵感があった。これがカオサンの時間なのだな、と思う。もっとも止ったと思ったのも一瞬のことで、すぐにまた動き始めてしまった。

自分がじっとしていても、その回りをいろいろな旅行者が歩いている。洗濯機を待つ間にも各国の人が洗濯籠を持ってやってきて「空いてない?」と聞いていく。ただ待っているだけなのに、向こうから動いてきて飽きることがない。


ひさしぶりでまともな洗濯をしてせいせいした。部屋は濡れた洗濯物で一杯だし、そうでなくとも暑苦しいから街を散歩することにする。

少年僧の修行記念撮影 カオサンから歩いて王宮まで行く。外から王宮を眺めてチャオプラヤ川へ。水上バスでオリエンタルホテルまで行く。10B(30円)

前に来たときにここで若い二人組に声をかけられ、一日案内してもらったあげく水上タクシーが川の真ん中で止るという手口にあったことがある。あのときは一日案内するという手間に感心したものだ。

シェラトンの近くにあるリバーシティで椰子の実とアイスコーヒー97B(291円)を飲む。トゥクトゥクをつかまえて「ウリヴァン通りまで」と頼むと「パッポンね」という返事が返ってきた。パッポン?ああ、ウリヴァン通りとはパッポンだったのか。

なぜウリヴァン通りなどという地名を知っているかというと雑誌の切り抜きを持っているからだ。「ボディケア」という評判のいいタイ式マッサージ屋がそこにあるらしい。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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