Chiang Saen
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ゲストハウスの前はメコン川。
月光に流れる大河を眺め、正月を迎える町を散歩する。

本日の宿所「Chian Saen Guest House」は、前が食堂、後ろが宿所になっている。食堂の前はバスの通る道、その向こうはすぐメコン川の河原だ。部屋はともかく食堂からの眺めはよいので、午後になると道路に張り出すようにテーブルを持ち出す客が多い。

ゲストハウスの食堂で60B(180円)のシンハビールを飲む。隣のテーブルでは白人のカップルがすごく細かい出費記録を付けている。

ビールはすぐなくなったので部屋に入って少し休む。ビニールクロスの壁、湿りがちの木綿のシーツ。しかし窓の外は緑だし明けっ放しにして扇風機を回せば快適だ。「ゲストハウスは田舎に限るなぁ」と思う。

近くに雑貨屋があって、そこでビールを買ったほうがここの食堂より安いことに気付く。シンハの「生」缶はこのとき初めて見た。ビールと水で35B(105円)。

あたりが暗くなってきた。このあたりではメコン川は南北に流れている。ラオス岸が東にあたるので、真正面から月が上ってくる。満月だ。メコンに浮かぶ月をしばし眺める。

宵闇に散歩に行くと、船着き場の近くの空き地で正月の準備をしていた。メリーゴーランドや射的場の設営をしている。待ちきれない子供達が見物に来る。電飾の青やオレンジが輝く。なんだか夢の中のような光景だ。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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