Jakarta
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ジャカルタはうってかわって都会の街、
高級ブティックの女主人から歓待を受ける。

ジャカルタ空港からホテルに行く途中で、ビンさんのアトリエに寄ることになった。

「ビンさん」という人だと思ったら、それは店の名前だった。そのアトリエ「BIN HOUSE」はジャカルタを代表するバティックのブティックで、インドネシアのスターや有名人を顧客に持ち日本航空の都市地図「ジャカルタ」にも載っている高級店なのだった。
(それにしても「バティックのブティック」とは語呂合わせのようだ)

BIN HOUSEの女主人ジョセフィーヌさんは、ヤマモリさんとは旧知の仲らしい。話の様子では今回の撮影旅行、とくにバドゥイについてヤマモリさんがジョセフィーヌ夫妻に相談し、彼らがドンさんを推薦してくれたもののようだ。

このときはなぜこの夫妻がバドゥイに詳しいのか理由がわからず、「有力者だからいろいろ知り合いも多いのだろう」くらいに考えていた。そのわけはバドゥイの村を訪れた後再びBINHOUSEに立ち寄ったときようやく理解できたのだが。



インドネシア全図

インドネシア全図。クリックで拡大できます。
BIN HOUSEは高級住宅街にあり、おしゃれなブティックに入ると奥の部屋でパーティが開かれていた。ジョセフィーヌさんは料理が得意で客を集めて食事をするのが好きらしい。

私たちも御馳走になったが、彼女が自分で作ったというタイ料理はなるほどたいへん美味なものであった。

その場に明日からのバドゥイの村に同行する若者もいて、紹介してもらう。

「私はトトといいます。よろしく」
「こちらこそ」
「インドネシアはどこへ行きましたか?」
「ええと、タラカン、ウジュンパンダン、スラバヤ、、」
「え!そうですか!私はタラカン出身ですよ!」
と、思わぬところで盛り上がる。

タラカンには一日しかいなかったのだけど、なんだか懐かしいような気がする。トトも故郷を思い出したのだろう、懐かしそうな顔をして私を見ている。



c 1998 Keiichiro Fujiura


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