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船が着くと男たちが集まってきて、コンクリートの
岸壁で作業を始める。金網の柵を作り、ビーチパラソルを立て、机を運び、、、
はじめは何をしているのかわからなかったが、やがて理解できた。これは入国管理の場所を設営しているのだ。
テントを張る。これは「役人のための日陰」らしい。
作業が半ば過ぎて仮設の税関もできた頃、そのあたりでは高級そうな乗用車で、書類挟み
を手にした若い男がやってきた。それまで椅子にふんぞり返っていた連中が急に立って迎える。
「あれが役人か。エリート臭いやつだなあ」。
しかしその後も作業はもたもたしてなかなかイミグレーションが開始されない。
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