Sandakan
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イミグレーションに5時間。
船が着いてから税関を作りはじめるのがマレーのやりかたか。

入船 明るくなると、子供たちが枕元をばたばた走り回る。 やはり上のベッドにしておけばよかったか。甲板に足音が響く。
ベッドにはカーテンもなにもないのですぐまぶしくなる。

みんなが船に疲れてきた頃、白い港に入った。
日射しが強い。


仮設イミグレ 船が着くと男たちが集まってきて、コンクリートの 岸壁で作業を始める。金網の柵を作り、ビーチパラソルを立て、机を運び、、、
はじめは何をしているのかわからなかったが、やがて理解できた。これは入国管理の場所を設営しているのだ。
テントを張る。これは「役人のための日陰」らしい。

作業が半ば過ぎて仮設の税関もできた頃、そのあたりでは高級そうな乗用車で、書類挟み を手にした若い男がやってきた。それまで椅子にふんぞり返っていた連中が急に立って迎える。
「あれが役人か。エリート臭いやつだなあ」。
しかしその後も作業はもたもたしてなかなかイミグレーションが開始されない。


パラソルは役人のため 結局、港に着いてからイミグレを通過するまでに5時間かかった。
28時間ほどで着いて、船を降りたのが33時間めである。「マレーシア=非効率な国」と第一印象を持ったのは自然な成り行きというものだ。

マレーシアに知っているホテルなどひとつもない。船の売店のお兄さんに「サンダカンの中級ホテルを教えてくれ」と頼んで 「サンベイホテル」という名前を仕入れた。入国フォームの「マレーシア国内の住所」にSun Bay Hotelと書き込む。

「日本人か」
「そうだ」
「OK」

たったこれだけのために5時間待ったのである。


c 1998 Keiichiro Fujiura


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