|
私が着いた日、ザンボアンガはお祭りだった。Liberty Dayとあるから独立記念日か。ここでは「自由」という言葉が新鮮な価値を残している。
町の中央にある公園に砲台が飾られ、女神像は自由を讃える。支配者と戦い血を流して自由を勝ち取った記憶を共有しているようだ。
パレードがやってくる。薄く化粧した少女たちが、くいっくいっと腰を振りながら歩いていく。
小学校1年か2年生くらいだが、その身のこなしはすでに色っぽい「ボニータ」そのもの。ラテンの娘だ。それに比べると同年の男の子たちはまだ子供である。ひょろひょろした手足で、ラッパを吹いたりしながら退屈そうに歩いている。
カーニバルの主役は女性たちだ。 |