ヲサム旅日記

5日目 その3






サラタビ第8章:第5日目 その3。ブータン、ティンプー

夜中、ホテルのロビーで
旅の話をする。

さて、今夜はも寝ようと部屋に戻った後、一本の電話がかかってきた。

相手は我々と同じ旅行代理店からここブータンにきたオオヒラさん。いわく、彼女のガイドからリンゴをもらったのだけど、彼女は明日、一足先にブータンを離れるということで、そのリンゴをおすそ分けしてくれるとの事。せっかくなので、いただく事にし、ロビーで会う。これまたせっかくなので、同じ旅行代理店チ−ムのコバヤシ夫妻にも声をかけ、しばし、ロビーでの雑談になった。
その席でそれぞれのガイドや旅の話になった。コバヤシ夫妻のガイドはドルジという名前の男性。オオヒラさんのガイドは、名前は忘れたが、日本語の話せる女性のガイドだった。

この女性、ブータンで唯一日本語の話せる女性ガイドだそうである。少し前に、元相撲取りの舞の海が日本のテレビ番組でブータンを訪れた際の通訳兼ガイドは彼女だったらしい。その道ではかなりの有名人だそうな。

この国では旅行者には、ガイドとドライバーがもれなくついてくる。そのため、非常に数多くのガイドが必要となる。特に観光客が最も多く訪れるお祭りのシーズンには。そのため本職がガイドでない人もいるそうな。

前にも書いたかもしれないが我々のガイド、カルマは山岳ガイド。ドライバーミンジュは警察官だという。ドルジも本職ではなく、オオヒラさんの女性ガイドだけが本職らしい。そんな事もあり、我々、コバヤシ夫妻、オオヒラさんともに観光ルートは基本的に同じだった。恐らく、ツーリストに推奨ルートがあってガイドはそれに従っているのであろう。

とはいえ、彼らの我々への接し方はもちろんそれぞれ違った。例えば、カルマは真面目な事もあり、寺院やゾンでは我々に非常に細かい事まで説明してくれた。しかし、他のガイドはそれほど詳しくは説明しなかったそうである。また聞くところによると、我々やコバヤシ夫妻はおおよそ旅行者主導で、そこそこ何でも要求できた観光になったが、オオヒラさんはガイド主導で、彼女からの要求があまりうまく伝わらない観光になったそうである。

ガイドブックや代理店の説明では、ブータンのガイドとはおおよそこちら側の要求に対してある程度聞き入れてくれる、比較的おとなしい連中との事だった。ワタクシ自身のイメージでも、ブータン人のガイドっておとなしい連中なのだろうと勝手に思いこんでいた。でも実際はそうでもなく、やはりどこの国でもあるようにガイドそれぞれに個人差があった。当たり前といえば当たり前なのだが、ブータン旅行の場合でも、やはりガイドのあたりハズレはあるのである。しかし、せっかくブータン(無条件ガイド付)に来たのだから行きたいと思ったところは行きたいものである。

雑談中、ブータンと他の国との比較、なんて話にもなった。皆さん、ホント色んな国を旅している。そりゃあそうだ、ブータンに来る前に旅する国はいっぱいある。

ここブータンに関しては、ワタクシ同様、情報が少ないがためにイメージは膨らんでいたようである。そしてその反面、なにも見えないあたりにひかれたようでもある。何か実態のわからない不思議な魅力があるのだろう、秘境ブータンには。色々な国を見ているからアジアの小国ブータンが気になり、その魅力は色々な国を旅する事によって増大、そしてこのホテルのロビーにいたるのではないか。ボクはそう思う。

まっ、その辺の魅了はまた皆さんと会う機会にでも尋ねてみようと思う(でも、よくよく考えてみると、ここで皆に聞かなきゃいけない一番大事な所がこのブータンの魅力だったか?????だって、自分がよく分からなかったし…)。

よくよく尋ねてみると、この「同じ旅行代理店チーム」のメンバーは皆サラリーマンであった。皆さんは仕事をお休みして、ここブータンにいる。もう、旅慣れている方々ばかりで、休みを取ることはおてのもの(ってことはないか?)。すでに周囲の方々も承知ずみの人もいるとかいないとか・・・。それでも皆さん、それぞれ忙しい中、ここにいるわけである。

「休む」事、そして「旅」が自分の生活にどれだけ有効で大切なものか理解している方々なのだと感じた。有給万歳!!旅万歳!!話を聞いて、もっと色んな所に行ってみたくなった。





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