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インフォメーションセンターで案内を受けてPuriホテルへ行く。観光地らしく、実に整備された案内所である。 ホテルはやや安目のところを頼んだので、はじめは苦力(クーリー)ホテルと言っているのかと思った。苦力とは中華系の低賃金労働者のことで、そういう名の安宿かと思ったのである。シンガポールには実際そういう名前のカフェがあった。 |
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マラッカの古い市街はほとんどの道が細くて、しかも交通量が多い。ホテルまでの道もごく狭いわりにクルマが常に走ってきておちおち歩いていられない。 両側に不思議な建物が並んでいる。基本は中国系なのだが、妙にバタ臭い造りがあったり、中近東風が混じっていたりして、ワクワクするような町並みである。じっくり歩ければ格好の散歩道なのだが、いかんせんクルマが邪魔である。 |
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リムジンから降りるときドライバーが「この先に美味い店がある」と言い残して行ったので、それに従ってフェリーの近くの店に昼飯を食べに行く。軒下にビニール貼りのテーブルを並べた半屋台のような店だ。地元の客が来ていた。 大皿を指差して注文する。チキンカレー、うまい。烏賊の炒め物、うまい。豆腐とキャベツのカレー煮。うまい。生水と生氷をがぶがぶ飲む。いいのかなァ。 |
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私の生まれた熊本の有明湾に生息しているムツゴロウと同じような魚がマラッカの干潟を跳ねている。川辺から見ているので手に取ったわけではないが、その動きはまさしくムツゴロウだ。意外なところで懐かしいものを見た。なんだかへんてこな気分である。 |
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フェリー乗り場の近くにタクシーが何台も止っていた。なぜかベンツばかりである。もちろん中古だが、どこで使われたものだろう。 この街のタクシーにはメーターがない。マレーシアの地方都市のタクシーにはメーターがないようだ。後日クアラルンプールに行ったら、そこのタクシーにはメーターが付いていた。 |
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